ファクタリングとビジネスローンは、中小企業や個人事業主にとって便利な資金調達手段として知られています。
では、ファクタリングとビジネスローンのうち、おすすめの資金調達方法はどちらなのでしょうか。
そこで、この記事では、ファクタリングとビジネスローンのメリット・デメリットを比較することによって、どちらがおすすめなのかを解説します。
ファクタリングとビジネスローン
ファクタリングとビジネスローンは、中小企業や個人事業主向けの資金調達手段という共通点がありますが違いもあります。
そこで、ここではファクタリングとビジネスローンとは何かについて、それぞれ解説します。
1.ファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡することによって、資金調達することです。
資金繰りが悪化した場合に、銀行融資を受けるまで待っていられない場合などに利用することができる資金調達方法です。
ファクタリングは銀行融資よりも迅速に資金調達が可能なので、この方法を取る企業や個人事業主が多くいらっしゃいます。
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。
2.ビジネスローンとは
ビジネスローンとは、事業用ローンのことで事業をおこなっている法人経営者や個人事業主が利用できます。
ビジネスローンは、ファクタリングと違って融資の一種ですが、銀行だけでなく消費者金融などの貸金業者も提供しています。
ビジネスローンの最大の特徴は、資金調達までのスピードが早いことです。
ファクタリングのメリット・デメリット
ファクタリングとビジネスローンには、それぞれメリット・デメリットがあります。
ここでは、ファクタリングのメリット・デメリットを解説します。
1.ファクタリングのメリット
ファクタリングのメリットとして、次の5つが挙げられます。
・資金調達のスピードが早い
・売掛先が審査対象
・融資ではないので、負債ではない
・信用情報に反映されない
・担保・保証人が不要
それぞれについて、解説します。
・資金調達のスピードが早い
ファクタリングの最も大きなメリットは、資金調達スピードが早いことです。
最短即日で資金調達できるので、銀行融資よりも圧倒的に早く資金調達可能です。
・売掛先が審査対象
ファクタリングの審査対象は、売掛先です。
そのため、ファクタリング利用会社の経営状況が悪くても、売掛先の支払能力に問題がなければ資金調達が可能です。
・融資ではないので、負債ではない
ファクタリングは融資ではないので、負債ではありません。
ファクタリングは融資ではなく債権譲渡のため、貸借対照表上、負債には計上されません。
・信用情報に反映されない
ファクタリングのメリットとして、信用情報に反映されないことが挙げられます。
銀行融資を受けると融資を受けたことが信用情報に記載されます。
もしも、滞納や債務整理などがあった場合には信用情報に反映されてしまいます。
一方、ファクタリングを利用すれば、銀行融資の審査の際、不利になることはありません。
・担保・保証人が不要
ファクタリングのメリットとして、担保・保証人が不要であることが挙げられます。
そのため、資金調達しやすいのです。
2.ファクタリングのデメリット
ファクタリングのデメリットとして、次の3つが挙げられます。
・売掛債権が必要
・手数料がかかる
・銀行融資と比べ、調達コストが高い
それぞれについて、解説します。
・売掛債権が必要
ファクタリングを利用するには、大前提として売掛債権が必要になります。
言い換えると、売掛債権がなければ、ファクタリングを利用することができないということです。
・手数料がかかる
ファクタリングのデメリットとして、手数料がかかることが挙げられます。
具体的には、売掛債権をファクタリング会社に譲渡した場合、売掛債権の買取金額から手数料を差し引いた金額がファクタリング利用会社に支払われます。
・銀行融資と比べ、調達コストが高い
ファクタリングの3つ目のデメリットとして、銀行融資と比べ、調達コストが高いことが挙げられます。
調達コストとして銀行融資を受ける場合は金利、ファクタリングを利用する場合は手数料がかかりますが、金利よりも手数料のほうが高くなっています。
ビジネスローンのメリット・デメリット
ビジネスローンにもメリット・デメリットがありますので、解説します。
1.ビジネスローンのメリット
ビジネスローンには4つのメリットがあり、次のとおりです。
・資金調達のスピードが早い
・銀行融資よりも審査に通りやすい
・担保・保証人が不要
・総量規制の対象外
それぞれについて、解説します。
・資金調達のスピードが早い
ビジネスローンの最も大きなメリットは、資金調達スピードが早いことです。
通常の銀行融資よりも資金調達までのスピードが圧倒的に早い点は、ファクタリングとの共通点の1つです。
具体的には、銀行融資が融資までに数週間から1ヵ月程度かかるのに対し、ビジネスローンは最短即日、遅くとも1週間程度で資金調達可能です。
・銀行融資よりも審査に通りやすい
ビジネスローンの2つ目のメリットとして、銀行融資よりも審査に通りやすい点が挙げられます。
審査に通りやすいからこそ、資金調達スピードが早くなります。
・担保・保証人が不要
ビジネスローンのメリットとして、担保・保証人が不要な点が挙げられます。
この点も、ビジネスローンが銀行融資よりも審査が通りやすい理由の1つになります。
・総量規制の対象外
ビジネスローンのメリットとして、総量規制の対象ではない点が挙げられます。
これは、銀行融資との共通点になります。
というのは、総量規制とは貸金業法上の規制であるため、貸金業者に適用される規制だからです。
総量規制とは、年収の3分の1超の貸付を禁止する規制であるため、総量規制の対象外であるビジネスローンは年収の3分の1超の貸付ができることになります。
2.ビジネスローンのデメリット
ビジネスローンには3つのデメリットがあり、次のとおりです。
・銀行融資と比べ、金利が高い
・信用情報に反映される
・今後の銀行融資に不利に働くことがある
それぞれについて、解説します。
・銀行融資と比べ、金利が高い
ビジネスローンには、銀行融資と比べ、金利が高いというデメリットがあります。
この点は、ファクタリングと共通していますが、ビジネスローンは融資である点が違っています。
つまり、ビジネスローンは銀行融資と同じ融資であるため、金利を比較すると、銀行融資よりもビジネスローンのほうが高いということです。
・信用情報に反映される
ビジネスローンのデメリットとして、信用情報に反映されることが挙げられます。
ビジネスローンは、ファクタリングと違い、銀行融資と同じ融資だからです。
そのため、ビジネスローンの申込みや契約、滞納、債務整理などの情報は信用情報に反映されます。
・今後の銀行融資に不利に働くことがある
ビジネスローンには、利用すると今後の銀行融資の審査において不利に働くことがあるというデメリットがあります。
銀行系ではなく、消費者金融系などのノンバンク系のビジネスローンを利用すると、今後の銀行融資に不利に働く可能性が高くなります。
ファクタリングとビジネスローンのどちらがおすすめ?
ファクタリングとビジネスローンのメリット・デメリットを解説してきましたが、共通点や違いがあることがわかっていただけたのではないでしょうか。
結論から言うと、ビジネスローンよりもファクタリングのほうがおすすめです。
なぜなら、ファクタリングは融資ではなく債権譲渡で、ビジネスローンは融資だからです。
その結果、ファクタリングには、ビジネスローンにはない次のようなメリットがあります。
・売掛先が審査対象
・融資ではないので、負債ではない
・信用情報に記載されない
一方で、ビジネスローンには、次のようなデメリットがあるのです。
・自社が審査対象
・負債である
・信用情報に反映される
・今後の銀行融資に不利に働くことがある
そのため、ビジネスローンよりもファクタリングのほうがおすすめなのです。
まとめ
この記事では、ファクタリングとビジネスローンのメリット・デメリットを比較することによって、どちらがおすすめなのかを解説しました。
結論は、ビジネスローンよりもファクタリングのほうがおすすめです。
最も大きい理由は、ファクタリングは債権譲渡であり、融資ではないことにあります。
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