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ファクタリングの会計処理方法とは?仕訳や勘定科目についても解説

お金

ファクタリングは知っているけど、ファクタリングを利用した際の会計処理はどのようにやるのだろうと疑問に思っている人がいるのではないでしょうか。

一方で、そもそも簿記をやったことがない人には、会計処理を理解するのが難しいかもしれません。

この記事では、ファクタリングの会計処理方法とは何かについて解説するとともに、仕訳や勘定科目についても具体的に解説します。

 

 

ファクタリングの会計処理は種類によって違う

違う

ファクタリングとは、売掛債権を譲渡することによって本来よりも早く資金調達する方法です。

ファクタリングの会計処理は、種類によって違います。

ファクタリングの種類には、買取型ファクタリングと保証型ファクタリングがあり、それぞれの会計処理は異なっています。

買取型ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうファクタリングのことです。

一方、保証型ファクタリングとは、売掛先からの売掛金の支払いを保証するファクタリングのことです。

保証型ファクタリングにより、売掛先の倒産による売掛金の回収不能リスクに備えることができます。

保証型ファクタリングを利用する際には、ファクタリング会社に保証料を支払う必要があります。

 

 

買取型ファクタリングの会計処理(仕訳や勘定科目)

電卓

買取型ファクタリングの会計処理について、勘定科目を確認しながら仕訳します。

① 商品やサービスが販売され、100万円の売掛金が発生した場合の仕訳

借方 貸方

売掛金 100万円 売上 100万円

② ファクタリング会社とファクタリング契約を締結した場合の仕訳

借方 貸方

未収入金 100万円 売掛金 100万円

③ ファクタリング会社から売掛債権の買取金額が入金された場合の仕訳

借方 貸方

普通預金 90万円 未収入金 100万円

売上債権売却損 10万円

「売上債権売却損」は、ファクタリングを利用した場合の手数料を表し、手数料は10%とします。

このようにファクタリングの仕訳において、ファクタリング会社への手数料は「売上債権売却損」という勘定科目で処理します。

④ 支払期日に売掛先から売掛金を回収した場合の仕訳

借方 貸方

普通預金 100万円 預り金 100万円

⑤ ファクタリング会社へ売掛金を支払った場合の仕訳

借方 貸方

預り金 100万円 普通預金 100万円

2者間ファクタリングは①~⑤、3者間ファクタリングでは売掛先からファクタリング会社へ直接売掛金が支払われるため、仕訳は①~③となります。

 

 

保証型ファクタリングの会計処理(仕訳や勘定科目)

会計

保証型ファクタリングの会計処理について、勘定科目を確認しながら仕訳します。

① 商品やサービスが販売され、100万円の売掛金が発生した場合の仕訳

借方 貸方

売掛金 100万円 売上 100万円

② 保証型ファクタリング契約を締結し、売掛先が支払った場合、ファクタリング利用者が負担する費用は保証料のみです。

保証料は、便宜上10万円とします。

借方 貸方

支払手数料 10万円 普通預金 10万円

③ 売掛先から売掛金が回収できなかった場合の仕訳

借方 貸方

貸倒損失 100万円 売掛債権 100万円

売掛金が回収不能となった場合、「貸倒損失」という勘定科目で処理します。

④ 保証型ファクタリング契約に基づき保証金を受け取った場合、「雑収入」という勘定科目で処理します。

借方 貸方

普通預金 100万円 雑収入 100万円

 

 

ファクタリングの会計処理をする際の注意点

注意

ファクタリングの会計処理をする際の注意点として、次の4点が挙げられます。

・契約書に債権譲渡(ファクタリング)の禁止条項がないか
・手数料は「売上債権売却損」という勘定科目で処理する
・ファクタリングに消費税はかからない
・決算期末をまたいで資金が入金される場合でも売上に課税される

それぞれについて、解説します。

 

1.契約書に債権譲渡(ファクタリング)の禁止条項がないか

ファクタリングの会計処理をする際の注意点として、契約書に債権譲渡(ファクタリング)の禁止条項がないかを確認することが挙げられます。

債権譲渡(ファクタリング)の禁止条項がある場合、ファクタリングはできないからです。

ただし、3者間ファクタリングは売掛先も契約当事者となるため、契約を締結した時点で債権譲渡を承諾したことになります。

 

2.手数料は「売上債権売却損」という勘定科目で処理する

ファクタリングの会計処理をする際の注意点として、手数料は「売上債権売却損」という勘定科目で処理することが挙げられます。

手数料は、ファクタリング利用者にとって「損」になるためです。

 

3.ファクタリングに消費税はかからない

ファクタリングに消費税はかからないのも、ファクタリングの会計処理をする際の注意点です。

消費税がかからないのは、ファクタリングが「金銭債権の譲渡」と見なされるからです。

しかし、債権譲渡登記には消費税がかかるため、注意が必要です。

 

4.決算期末をまたいで資金が入金される場合でも売上に課税される

決算期末をまたいで資金が入金される場合でも売上に課税されることも、ファクタリングの会計処理をする際の注意点です。

つまり、資金が入金されなくても、ファクタリング契約を締結していれば、課税されるということです。

そのため、資金繰りに影響があるため、決算期末のファクタリングの利用は慎重に検討したほうがいいかもしれません。

 

ファクタリングについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

ファクタリングの契約方法や契約を結ぶにあたってのポイント、流れを解説

 

まとめ

まとめ

この記事では、ファクタリングの会計処理方法とは何かについて解説するとともに、仕訳や勘定科目についても具体的に解説しました。

ファクタリングの会計処理は、基本的には一般的な仕訳と同じですが、手数料を「売上債権売却損」という勘定科目で処理するなどの特徴があります。

保証型ファクタリングの場合、回収不能となった売掛金を「貸倒損失」で処理したり、保証金を受け取った場合に「雑収入」で処理したりするなどの仕訳をします。

この記事が、ファクタリングの会計処理をする際の参考になれば幸いです。

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