黒字倒産をご存じでしょうか。
「黒字なのに、倒産？」と疑問に思う方もいるかと思いますが、実際に黒字倒産する会社は多く、倒産した企業の4割ほどを占めています。
この記事では、黒字倒産にファクタリングは有効かについて解説するとともに、黒字倒産の原因や回避方法などを徹底解説します。
黒字倒産にファクタリングは有効か？
黒字倒産に、ファクタリングは有効でしょうか。
結論から言うと、黒字倒産にファクタリングは有効です。
ファクタリングとは、支払期日前に売掛債権を譲渡することにより資金調達できる方法であるため、資金不足に対応できるからです。
黒字倒産とは、帳簿上は黒字であるにもかかわらず、資金不足により倒産することです。
手元の資金不足により、取引先への支払いや借入れの返済ができなくなってしまい、倒産してしまうのです。
帳簿上は黒字であるにもかかわらず、資金不足に陥るのは、売掛金の回収日や買掛金の支払日を把握していないからです。
例えば、次のようにある中小企業の資産があるとします。
・現金50万円
・売掛金が200万円 回収日：翌々月末日
・買掛金が100万円 支払日：翌月末日
この場合、決算書上は黒字です。
（現金50万円 ＋ 売掛金200万円）－ 買掛金100万円 ＝ 150万円
しかし、現金の流れを考えると、売掛金の回収日よりも買掛金の支払日のほうが早く到来するため、資金不足に陥ります。
現金50万円 － 買掛金100万円 ＝ ▲50万円
つまり、黒字倒産のような現象が起きるのは、「決算書上は黒字」でも現金が不足しているからです。
ファクタリングで資金調達をご検討の方はこちらのコラムもご覧ください。
黒字倒産する原因とは？
黒字倒産するのは、手元の資金がなくなってしまうことが原因です。
そのため、経営上のさまざまな支払いや返済ができなくなるのです。
黒字倒産する原因として、次の4つが挙げられます。
・資金繰りの管理ができていない
・売掛金の入金サイトが長すぎる
・負債が多すぎる
・在庫が過剰
それぞれについて、解説します。
▼資金繰りの管理ができていない
黒字倒産する原因として、資金繰りの管理ができていないことが挙げられます。
売掛金や買掛金を含めた資金繰りの管理ができていないため、資金不足になり支払いや返済ができない事態に陥ってしまうのです。
資金繰りを管理するには、現金の流れ（キャッシュフロー）を把握することが重要です。
キャッシュフローを把握しておけば、現金の過不足を把握できるため、足りなければ現金を回収することが可能だからです。
決算書では売掛金や買掛金が考慮されており、資金不足に陥ってもわかりにくいため、キャッシュフローの管理が有効なのです。
▼売掛金の入金サイトが長すぎる
売掛金の入金サイトが長すぎることも、黒字倒産する原因となります。
売掛金は、貸借対照表上は資産となりますが、現金を回収するまでは未回収のままです。
そのため、手元に現金があるわけではありません。
一般的に売掛金の入金サイト（売掛先から入金があるまでの期間）は、1～数ヵ月先になります。
その期間にはさまざまな出費があるため、うまく資金繰りしないと資金不足に陥ってしまうおそれがあります。
そのため、黒字倒産してしまうおそれがあるのです。
▼負債が多すぎる
負債が多すぎることも、黒字倒産する原因になります。
負債が多すぎると、毎月の支払いが多くなるため、現金が少なくなり、取引先への支払いができなくなるおそれがあるからです。
つまり、負債が多すぎると、手元の現金が足りなくなるおそれがあるのです。
▼在庫が過剰
在庫が過剰なことも、黒字倒産の原因になります。
過剰な在庫を仕入れた場合、多額の買掛金を支払わなければならず、資金不足に陥るおそれがあるからです。
また、在庫は現金化までに時間がかかることも、資金不足になる原因となります。
黒字倒産を回避する方法とは？
黒字倒産を回避するには、次のような方法があります。
・キャッシュフローを把握・管理する
・売掛金の入金サイトを短く、買掛金の支払サイトを長くする
・過剰な在庫を持たず、適切に在庫を管理する
・ファクタリングを利用する
それぞれについて、解説します。
▼キャッシュフローを把握・管理する
黒字倒産を回避する方法として、キャッシュフローを把握・管理することが挙げられます。
キャッシュフロー（現金の流れ）を把握して、管理することができれば、資金不足に陥る可能性が低くなるからです。
黒字倒産を回避するには、資金不足にならなければいいので、現金に余裕があればいいのです。
しかし、大企業ならまだしも、現金に余裕がある中小企業はほとんどありません。
そのため、キャッシュフローを管理して、資金不足にならないようにしなければならないのです。
▼売掛金の入金サイトを短く、買掛金の支払サイトを長くする
売掛金の入金サイトを短く、買掛金の支払サイトを長くすることも、黒字倒産を回避する方法です。
実際に「売掛金の入金サイトが短ければ、入金があったのに」「買掛金の支払サイトが長ければ、支払えたのに」といったケースが多いからです。
売掛金があったとしても、現金を回収しないかぎり、支払いできないことを肝に銘じるべきです。
▼過剰な在庫を持たず、適切に在庫を管理する
過剰な在庫を持たず、適切に在庫を管理することも、黒字倒産を回避する方法です。
売掛金と同じで在庫も販売して、現金化するまでは、支払いなどに回せないからです。
特に在庫は、現金化までに時間がかかるため、キャッシュフローをうまく管理しないと、資金不足に陥り黒字倒産につながってしまいます。
▼ファクタリングを利用する
黒字倒産を回避する方法として、ファクタリングを利用することが挙げられます。
売掛債権さえあれば、ファクタリング会社に売掛債権を譲渡することによって、資金調達が可能だからです。
黒字倒産は、資金不足により発生するため、最短即日で資金調達できるファクタリングは黒字倒産に有効なのです。
ただし、ファクタリングは銀行融資と比べて、手数料が高いため、何回も使えるわけではありません。
普段からキャッシュフローを管理した上で、どうしても資金が必要になったときにファクタリングを利用することをおすすめします。
即日の資金調達をご検討の方は、こちらのコラムもご覧ください。
まとめ
この記事では、黒字倒産にファクタリングは有効かについて解説するとともに、黒字倒産の原因や回避方法などを徹底解説しました。
黒字倒産に、ファクタリングは有効です。
中小企業などが資金不足に陥ったときに、売掛債権さえあれば、最短即日で資金調達できるからです。
ただし、ファクタリングは手数料が高いため、何回も使えるわけではありません。
そのため、いざとなったら利用することをおすすめします。
黒字倒産を回避するには、キャッシュフローの管理が大変重要です。
キャッシュフローを管理できれば、資金不足に陥ることも少なくなるからです。
この記事が、黒字倒産の回避を検討する際の参考になれば幸いです。
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