ファクタリングと融資は、共に資金調達方法ですが、契約内容が違います。
そのため、両者には違いがあり、メリット・デメリットも違っています。
ファクタリングと融資のどちらを利用すべきかについて、迷っている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ファクタリングと融資の違いを解説するとともに、メリット・デメリットを比較することによりどちらを利用すべきかを解説します。
ファクタリングと融資は資金調達方法の1つ

ファクタリングと融資は、資金調達方法の1つですが、まったく違う方法です。
ファクタリングとは、売掛債権を譲渡することによって支払期日よりも前に資金調達する方法です。
一方、融資は、銀行や信用金庫などの金融機関から資金を借り入れる方法です。
ファクタリングには、次の2種類があります。
・2者間ファクタリング
・3者間ファクタリング
2者間ファクタリングは、ファクタリング利用者とファクタリング会社の契約によるファクタリングのことです。
3者間ファクタリングは、ファクタリング利用者、ファクタリング会社の2者に売掛先を加えた3者によるファクタリングです。
2者間ファクタリングのメリットとして、ファクタリングしたことを売掛先に知られないことが挙げられます。
3者間ファクタリングは、売掛先が契約に加わるため、ファクタリングしたことを知られてしまいますが、手数料が安いなどのメリットがあります。
融資には、次の2種類があります。
・公的融資
・民間融資
公的融資とは、国(日本政策金融公庫など)や地方自治体による融資で、民間融資とは銀行などの金融機関からの融資です。
ファクタリングと融資の違い

ファクタリングと融資の違いとして、次の点が挙げられます。
・資金調達にかかる期間
・審査対象
・資金調達できる金額
・コスト(手数料・金利)
・支払・返済期間
・支払・返済方法
・契約内容
それぞれについて、解説します。
▼資金調達にかかる期間
ファクタリングは最短即日で融資できるのに対し、融資は数週間から1ヶ月以上かかることがあります。
融資の審査時間が長いのは、事業計画や決算書などの提出書類をもとに融資可能かどうかを慎重に審査するからです。
一方、ファクタリングの審査は売掛債権の存在を審査するだけなので、最短即日で融資できます。
▼審査対象
審査対象については、ファクタリングが売掛先であるのに対し、融資は申し込んだ会社です。
具体的には、ファクタリングの売掛先や融資を申し込んだ会社の信用力が審査されます。
▼資金調達できる金額
資金調達できる金額については、ファクタリングが売掛債権金額の上限であるのに対し、融資は会社の事業規模によって数百万円から数億円程度となります。
ファクタリングの場合、さらに売掛債権金額から手数料が差し引かれるため、その分資金調達額が減額されます。
▼コスト(手数料・金利)
ファクタリングを利用する場合、手数料がかかるのに対し、融資を利用する場合、金利が発生します。
ファクタリングは、融資ではなく売掛債権の譲渡だからです。
▼契約内容
ファクタリングは、売掛債権を譲渡することよって資金調達する方法です。
そのため、銀行などの金融機関から事業資金を借り入れる融資とは契約内容が異なります。
具体的には、ファクタリングが「売掛債権譲渡契約」であるのに対し、融資は「金銭消費貸借契約」です。
▼支払・返済期間
ファクタリングでは、売掛債権を譲渡して資金を調達したら、売掛先から入金された売掛金を速やかにファクタリング会社に支払わなければなりません。
原則として、売掛先から入金されたら当日に入金します。
ただし、売掛金を回収・入金するのは、2者間ファクタリングだけです。
3者間ファクタリングの場合、売掛先から直接ファクタリング会社に売掛金が入金されるからです。
一方、融資を利用した場合、借入金をあらかじめ定められた5~20年程度以内に金利とともに返済しなければなりません。
返済が遅延した場合、遅延損害金を支払う必要があります。
▼支払・返済方法
ファクタリングで、売掛先から回収した売掛金をファクタリング会社に支払う際、利用できるのは一括払いのみで、分割払いは利用できません。
一方、融資の返済は一括払いだけでなく、分割払いが可能です。
融資の場合、分割払いで返済するのが一般的です。
ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングのメリット・デメリットについて、それぞれ解説します。
▼ファクタリングのメリット
ファクタリングの主なメリットは、次のとおりです。
・最短即日で資金調達できる
・審査対象が売掛先
・信用情報に影響はない
・未回収リスクを回避できる
・ファクタリングは負債ではない
ファクタリングの最大のメリットは、最短即日で資金調達できることです。
この点が、資金調達するまでに数週間~1ヶ月以上かかる融資と比べて、ファクタリングが優れている点になります。
審査対象が売掛先のため、自社の経営状況が重視されないこともファクタリングのメリットです。
また、ファクタリングは融資ではなく債権譲渡であるため、信用情報に影響はありません。
そのため、信用情報に傷がつくことがないというメリットがあります。
ファクタリングを利用した場合、売掛先が倒産した場合の未回収リスクがファクタリング会社に移転します。
さらに、ファクタリング会社は利用企業に対して、売掛金の償還請求権がない(ノンリコース)ため、未回収リスクの回避が可能です。
▼ファクタリングのデメリット
ファクタリングのデメリットは、次のとおりです。
・手数料が高い
・多用することにより資金繰りが悪化するおそれがある
・売掛先にバレるおそれがある
・資金調達できるのは売掛債権金額の範囲内
ファクタリングの手数料は、融資の金利と比べて、かなり高くなっています。
手数料と金利は、直接には比較できませんが、割合を考えるとファクタリングの手数料より融資の金利のほうが割安です。
ファクタリングを多用した場合、資金繰りが悪化するおそれがあるのは、手数料が高いからです。
また、2者間ファクタリングを利用する場合、売掛先にバレるおそれがあります。
ファクタリングしたことが、売掛先にバレた場合、今後の取引に悪影響を及ぼす可能性があります。
というのは、売掛先から資金繰りが悪化しているのではないかと疑われるリスクがあるからです。
ファクタリングには、資金調達できるのは売掛債権金額の範囲内というデメリットもあります。
売掛債権金額から手数料が差し引かれるため、資金調達額はさらに少なくなります。
融資のメリット・デメリット

融資のメリット・デメリットについて、それぞれ解説します。
▼融資のメリット
融資の主なメリットは、次のとおりです。
・低金利で利用可能
・多額の資金調達ができる
ファクタリングの手数料と比較すると、融資の金利は低いため、低コストで資金調達できます。
多額の資金調達ができることも、融資のメリットです。
融資により、数百万円から数億円程度の資金調達が可能です。
▼融資のデメリット
融資の主なデメリットは、次のとおりです。
・資金調達まで時間がかかる
・返済する必要がある
低金利で多額の資金調達ができる融資ですが、資金調達まで時間がかかるというデメリットがあります。
具体的には、数週間から1ヶ月以上の期間を要します。
なぜなら、銀行など金融機関の審査は、事業計画や決算書などの書類をもとに慎重に行われるからです。
もちろん、借り入れた資金は、定められた期限内に返済する必要があります。
ファクタリングと融資のどちらを利用すべきか?

ファクタリングと融資のどちらを利用すべきかについては、状況によって使い分けることが重要です。
基本的には融資を利用し、銀行など金融機関からの融資が難しい場合には、ファクタリングを利用します。
ファクタリングより融資のほうがコストが低く、売掛債権以上の金額を資金調達できるからです。
一方、ファクタリングは、経営状況が悪くても利用でき、最短即日で資金調達できるため、すぐに資金が必要なときに利用できるというメリットがあります。
そのため、融資とファクタリングを使い分けることが重要です。
まとめ

この記事では、ファクタリングと融資の違いを解説するとともに、メリット・デメリットを比較することによりどちらを利用すべきかを解説しました。
状況によって、ファクタリングと融資を使い分けて、利用することが重要です。
基本的には、融資を利用できる場合は融資を利用し、融資の利用が難しい場合はファクタリングを利用します。
融資のほうがコストが低く、多額の資金を調達できるからです。
しかし、融資を受けるには時間がかかり、経営状況が悪い場合は、融資を受けられないリスクもあります。
そのため、売掛債権さえあれば、最短即日で資金調達できるファクタリングの利用を検討することも重要です。
この記事が、ファクタリングや融資の利用を検討する際の参考になれば幸いです。
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