銀行融資を受ける場合、原則として担保や保証人が設定されます。
しかし、無担保で資金調達する方法も存在し、民間や政府系金融機関などが実施しています。
この記事では、無担保で資金調達する方法について、種類やメリット・デメリット、ファクタリングなどを解説します。
無担保で資金調達する方法とは？
無担保で資金調達する方法とは、担保が必要ない融資のことです。
銀行などの金融機関から融資を受ける場合、原則として担保を設定します。
担保を設定すれば、返済が困難となった場合に、担保に設定した土地や建物などの不動産を売却することによって、融資した資金を回収できます。
担保には不動産だけでなく、連帯保証人や売掛債権なども設定できます。
無担保融資には、日本政策金融公庫の融資や信用保証協会付融資などがあります。
また、無担保融資には融資した資金を回収できないリスクがあるため、政府系金融機関である日本政策金融公庫や公的機関である信用保証協会が実施することが多いです。
銀行などの金融機関でもカードローンなどの無担保融資を実施していますが、金利が高くなっています。
では、金融機関が無担保融資を行うのはなぜでしょうか。
まず、リスクを負ってでも、無担保融資をすることによって経済の活性化を図ることができるためです。
民間の金融機関も、信用力が高い企業に高額の無担保融資をすることができれば、大きな利益が得られます。
無担保で資金調達可能な融資の種類
無担保で資金調達可能な融資には、次のような種類があります。
民間 ・銀行・信用金庫などの事業者ローン
・ノンバンクの事業者ローン
・カードローン
・キャッシング
・フリーローン
・目的別ローン
政府系
日本政策金融公庫 ・新創業融資制度
・中小企業経営力強化資金
マル経融資（小規模事業者経営改善資金）
信用保証協会 制度融資（地方自治体、金融機関）
無担保で資金調達可能な融資は、民間と政府系に分けられます。
民間は、銀行や信用金庫などの事業者ローンとノンバンクの事業者ローンがあります。
ノンバンクとは、消費者金融会社や信販会社、クレジットカード会社などのことです。
銀行や信用金庫などの無担保ローンが低金利で、借入限度額が高いのに対し、ノンバンクは、高金利で借入限度額が低い傾向にあります。
政府系金融機関である日本政策金融公庫は、スタートアップ企業や中小企業向けに無担保融資を実施しています。
政府系ということもあり、民間の金融機関と比べると、借入れしやすくなっています。
信用保証協会は、中小企業が事業資金を借入れしやすくするために、公的な保証人となる役割を果たす公的機関です。
このように無担保融資をする金融機関などは、数多く存在しますが、スタートアップ企業や中小企業向けの融資が多くなっています。
無担保融資のメリット・デメリット
無担保融資のメリット・デメリットを解説します。
▼無担保融資のメリット
無担保融資のメリットとして、次の3つが挙げられます。
・担保・保証人が不要
・担保がない分、手続きが少ない
・土地や建物などの不動産を手放す必要がない
無担保融資には、担保・保証人が不要であり、担保を設定していない分、借入れの手続きは少なくて済みます。
さらに、土地や建物などの不動産に担保を設定していないため、返済できない場合でも不動産を手放す必要がありません。
保証人も不要であるため、保証人に迷惑をかけることもありません。
▼無担保融資のデメリット
無担保融資のデメリットとして、次の3つが挙げられます。
・金利が高い
・融資額が少ない
・審査が厳しい
無担保融資は、担保付き融資と比べると、金利が高く、融資額が少なくなっています。
また、無担保・無保証のため、その分審査が厳しくなっています。
無担保融資以外の資金調達方法：ファクタリング
無担保融資以外の資金調達方法として、ファクタリングがあります。
ファクタリングは、融資ではなく、売掛債権を譲渡することによって資金調達する方法です。
そもそも融資ではないため、担保や保証人が必要かどうかを気にする必要はありません。
売掛債権さえあれば、最短即日で資金調達が可能であるため、無担保融資よりも借入れしやすいです。
しかし、融資における金利や手数料と比べると、手数料が高いというデメリットがあります。
まとめ
この記事では、無担保で資金調達する方法について、種類やメリット・デメリット、ファクタリングなどを解説しました。
無担保で資金調達する方法とは、無担保融資のことです。
民間だと、銀行や信用金庫などの事業者ローン、ノンバングの事業者ローンなどがあります。
政府系としては、日本政策金融公庫の新創業融資制度や信用保証協会の制度融資などがあります。
無担保融資は、スタートアップ企業や中小企業向けの融資が中心です。
この記事が、無担保融資を検討する際の参考になれば幸いです。
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